112回歯科医師国家試験はここが変わった
どうも!令和になりましたね!これからもよろしくお願いします。
112回目の問題から113回目をどのように戦っていくべきかを私なりに書いてみました。
112回目は主に3つの変更点があると思います。
そしてこの傾向は113回目も続くと考えます。
①誤答を誘導する
最近、特に目立ちますが、
「誤答を誘導する問題」が増えました。
そして、1日目の問題を復習すれば解ける問題をあります。
例えば
112回A33の問題(1日目)
舌下神経に支配されるのはどれか?2つえらべ。
a顎舌骨筋
b口蓋舌筋
c舌骨舌筋
d茎突舌骨筋
eオトガイ舌筋
答えce
どの選択肢にも「舌」「筋」がついています。あやふやに覚えると間違えます。
口蓋舌筋は舌筋で唯一、迷走神経、舌咽神経支配であるためそこを突いた問題です。
112D3(2日目必修)
舌根部を挙上して口峡を狭めるのはどれか。つ選べ。
a 横舌筋
b口蓋舌筋
c上縦舌筋
d 舌骨舌筋
e オトガイ舌筋
答えb
問題は簡単ですが、1日目を復習したら報われるようになってます。
112回はありませんでしたが、111回は1日目の問題が2日目に連問として出ました。
このことから、1日目の答え合わせをしたら報われるような試験になっているのは111回目から変化はないのかな?
と思ってます。
個人的には1日目の答え合わせはやってもいいとは思います。
おすすめはしないですが(笑)
②時間を浪費させる
問題文を無駄に読ませる問題が増え、連問の2問目のような問題が増えました。例えば
112C67
3 歳の男児。上顎前歯部の外傷を主訴として来院した。時間前に室内で転倒し、机に上顎乳前歯部を強打したという。エックス線検査で歯根破折は認めなかった。上顎乳前歯部を整復固定することとした。初診時の口腔内写真別冊No. 15 を別に示す。
治療過程を図に示す。
① → ② → ワイヤーの屈曲 → ③ →コンポジットレジンの添加
①〜③に入る組合せで正しいのはどれか。1つ選べ。
a ①整復② 局所麻酔 ③抜 髄
b ①整復 ②局所麻酔③ 歯面処理
c ①局所麻酔② 整 復 ③抜髄
d ①局所麻酔 ②整復③ 歯面処理
e ①局所麻酔② 抜 髄 ③整復
です。
今までなら
3 歳の男児。上顎前歯部の外傷を主訴として来院した。時間前に室内で転倒し、机に上顎乳前歯部を強打したという。エックス線検査で歯根破折は認めなかった。治療方針はどれか一つ選べ。
とか
3 歳の男児。上顎前歯部の外傷を主訴として来院した。エックス線検査で歯根破折は認めなかった。上顎乳前歯部を整復固定することとした。初診時の口腔内写真別冊No. 15 を別に示す。
治療過程を図に示す。
① → ② → ワイヤーの屈曲 → ③ →コンポジットレジンの添加
①〜③に入る組合せで正しいのはどれか。1つ選べ。
のような感じでした。
「時間前に室内で転倒し、机に上顎乳前歯部を強打したという。」
は治療方針を決めるキーワードですが、治療方針は整復固定に決めてます。
文章を増やすような意図があると思います。
他にも
112c69
68 歳の男性。上顎左側中切歯の一過性の冷水痛を主訴として来院した。3か月前から自覚していたがそのままにしていたという。近心隣接面に齲蝕を認めたため、コンポジットレジン修復を行うこととした。口腔内写真別冊No. 17A と切削器具の写真別冊No. 17B を別に示す。
点線で示す範囲の歯質を切削する操作と器具の組合せで正しいのはどれか。1つ選べ。
a 便宜拡大 ーア
b 便宜拡大ー イ
c 便宜拡大 ーウ
d 予防拡大 ーア
e 予防拡大 ーイ
f 予防拡大ー ウ
この問題も「一過性の冷水痛」「近心隣接面に齲蝕」とかいろいろ書いてますが
結局は使用器具の問題です。
68 歳の男性。上顎左側中切歯を齲蝕と診断しコンポジットレジン修復を行うこととした。口腔内写真別冊No. 17A と切削器具の写真別冊No. 17B を別に示す。
点線で示す範囲の歯質を切削する操作と器具の組合せで正しいのはどれか。1つ
選べ。
と短くできます。
このように無駄に読ませて「時間のロス」 を狙った問題が増えました。
国家試験は緊張から必ず今までより時間が足りなくなります。
これからは、さらに時間が足りなくなるということです。
③過去問だけでは解けない
112回目で私は確信したのは、「過去問に頼ってる人ほど不利になる」ということです。
つまり、
浪人生、私立を落とすということ。
(私立は国家試験の過去問を多く解かせる学校が多いですから)
「今年は例年通り」はあまり期待できない時代になったと思います。
112回は矯正の傾向の変化が著しいです。過去問では解けないです。考えないと解けない問題が増えてます。(矯正の過去問はパターンで解ける)
113回国家試験も予備校がどう足掻いても予想は当てにくいというか、当たらないでしょう。
当てたとしても必修かA領域ぐらい。たまたまB、C領域の一般問題が当たる程度。
国家試験委員会の先生は予備校の模擬試験は目を通します。そして、そこを避けてきます。
国家試験の勉強よりも歯科学を理解する人が高得点が取れる国家試験になるでしょう。
★113回目の予想
- 誤答を誘導する問題は必ず出る。
- 矯正は112回の内容を理解できれば戦える。
- 例年通りの問題は出るが、傾向が変わる科目は出るかも(112回は平均は下がったため希望はある)
- 問題文は増える。
- サプライズがあるかも(112回は矯正難化、連問出ないなどがあった。)
★あなたやるべきこと
- 必ず教科書で調べる
- 過去問は解くだけでは無意味。選択肢や問題文を変えて解けるようにする。
- いろいろな問題を解いてスピードを鍛える(模擬試験などで鍛える)
- なぜその答えになるか説明できないなら先生に聞く。
- 言葉が似ている単語に目を光らせる(ext.舌筋)
- 普通に勉強する