113回は何が出るでしょうか?
下の記事でも書きましたがもうそろそろ出ていいのは予防填塞(シーラント)の手順だと思ってます。
dental1kokushi2cbt3goukaku.hatenablog.com
理由は二つ
- そもそも今まで予防填塞が出ていない
- OSCEの出題項目に入っている
からです。この記事を読んでぜひ予防填塞をマスターしましょう
参考文献
国家試験の過去問
106D14
11歳の女児。定期健診のため来院した。上顎左側第一小臼歯に齲蝕予防処置を行うこととした。処置過程の口腔内写真(A、B、C、D、E)を別に示す。
写真Bの処置の目的はどれか。1つ選べ。
A
B
C
D
E
a: 有機質の溶解
b: 歯面の粗造化
c: 知覚過敏の抑制
d: スミヤー層の除去
e: レジンの重合促進
答えはb
この問題では手順には触れてませんが、国家試験には手順通りに画像を載せています。
ここの細かいところをついた問題は結構いい正答率になると思います。(70%ぐらいかな)
手順をきいたような問題は一問みつけました。
8歳の女児。齲蝕予防処置を希望して来院した。下顎左側第一大臼歯に光硬化型グラスアイオノマーセメントを用いて小窩裂溝填塞を行うこととした。処置中の写真を別に示す。
次に行うのはどれか。1つ選べ。
a: 研 磨
b: 填 塞
c: 水洗乾燥
d: ラバーダム除去
e: バーニッシュ塗布
答えはeでした。
グラスアイオノマー系とレジン系ではバーニッシュを塗るかが違うのでそこも大切かと思います。
予防填塞の問われそうな項目
- 予防填塞の目的
- レジン系とグラスアイオノマー系の違い
- 術式
ぐらいでしょうか。
あと出そうな項目としては
「歯質は削らない」ということです。
削らない分、歯面処理や防湿しないといけません。
あと聞かれそうなのは
「エッチングの目的」でしょう。
過去問でも出ていますが、歯面処理の目的は
「歯面の粗造化」が答えです。
あともう一つは、教科書にも書いてますが
「ぬれの向上」も答えです。
シーラントの流動性を高めるということです。
ちなみに、グラスアイオノマー系が簡易防湿でも可能な理由は知ってますか?
グラスアイオノマー系の液成分が水分が含まれているので、湿潤な環境でも接着性がsる程度維持されるからだそう。
予防填塞の目的
そもそも予防填塞の目的をしっかり覚えましょう。
「齲蝕予防」といったらフッ素をイメージすると思いますが、それと予防填塞をごっちゃにしないでください。
ここが聞かれる気がします。
フッ化物応用の目的は歯質の改善でしょう。
しかし、予防填塞(シーラント)は歯の形態の改善です。
つまり、プラークが溜まらないようにするだけです。
一応フッ素徐放性があるシーラントも開発中みたいな記述も見ましたが、歯質は改善しないです。
ここはおさえましょう。
レジン系とグラスアイオノマー系の違い
このへんも問われやすいと思います。
レジン系は
- ラバーダム防湿、歯面処理が大事(元々接着しないものだから)
- 機械的強度は勝る
グラスアイオノマー系は
- 簡易防湿でも可能
- バーニッシュを塗る必要がある
ちゃんと萌出していたらレジン系が第一選択になります。
半埋伏とかならグラスアイオノマー系が第一選択になります
術式のまとめ
【レジン系予防填塞の術式】
①ラバーダム装着
②歯面清掃
③歯面処理
④水洗
⑤乾燥
⑥填塞材の填塞
⑦光照射
⑧ラバーダムの除去
⑨咬合の確認
【グラスアイオノマー系予防填塞の術式】
①ラバーダム装着
②歯面清掃
③歯面処理
④水洗
⑤乾燥
⑥填塞材の填塞
⑦光照射
⑧バーニッシュ塗布
⑨ラバーダムの除去
⑩咬合の確認
画像はしっかり教科書を見ておきましょう。
国家試験は教科書の画像に似た問題が多いのでとても勉強になります。
オリジナル問題
こちらからどうぞ