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113回歯科医師国家試験で問われるテーマはMIです。
問われる理由としては
- これからは歯ではなく歯質を残す時代
- 患者さんからの需要がある
- インレー修復などの問題は出尽くしてみんな解けちゃう
が考えられます。
MIを達成するために必要なのは
- 接着操作、歯面処理をしっかり理解する(これは違う記事で書きます)
- う蝕治療について理解する。
- う蝕検知液について理解する(これは違う記事で書きます)
などがあります。
これらについてしっかり理解していきましょう
MIって何?
FDI(国際歯科連盟)は2002年に声明としてMI(Minimal Intervention )という概念を提唱したもの。
5つの基本項目があり、
う蝕治療のガイドラインをしっかり理解しよう
詳しくはこちらの記事を参照してみてください
う蝕治療のガイドラインは200ページ以上ある中、どうにか4000文字ぐらいにおさえました。
う蝕処置について大まかに
- エナメル質初期う蝕の治療
- 象牙質齲蝕の治療
- セメント質齲蝕の治療
について書いています。
個人的に出そうな範囲は
「永久歯エナメル質の初期齲蝕にフッ化物塗布をするとどうなるか?」
「齲蝕の検査方法」
「2級窩洞の修復法について」
「根管治療後の臼歯のコンポジットレジン修復」
が聞かれそうかなと思ってます。
永久歯エナメル質の初期齲蝕にフッ化物塗布をするとどうなるか?
具体的にはこのような所見が見られます
- う窩形成の抑制
- 白斑の縮小
- 白斑の滑沢化
です。
白斑はいわゆる、初期う蝕で表層下脱灰の状態です。
つまり、可逆性であり再石灰化療法は可能です。
う窩は形成されると穴が形成されます。こうなると、不可逆性のう蝕になるために再石灰化療法な出来ないのです。
そして、再石灰化が可能なのはC0で再石灰化が不可能なエナメル質齲蝕はC1となります。
このへんを突っ込んだ問題が出そうな予感がします。
齲蝕の検査方法
こちらは、必修の範囲にもなってますのでしっかりおさえてください。
必修の範囲はこちらから
う窩形成しているならば視診や触診をすればいいのです。
しかし、う窩がなかったら触っても、見てもわからないですよね?
そのため、う窩形成がない場合はエックス線検査や透照診も併用するとよいです。
ちなみに、再石灰化のう蝕診断として有効とされるのはICDASです。
そして、ICDASは視診で行います
視診では
- 歯面清掃(ブラシやフロスなどで)
- スリーウェイシリンジ(歯面乾燥)
- 拡大鏡
を使用することも推奨しています。
このへんが出る気がします。
2級窩洞の修復法について
直接コンポジットレジン修復を臼歯部で使えるのかが
結構ややこしくないですか?
これについてもガイドラインでしっかり書いています。
これでわかることは
- コンタクトがなくても隔壁をしっかりすれば直接コンポジットレジン修復可能である。(これを第一選択)
- 隅角を超えるならば間接法の修復処置(インレー)が第一選択になります。
このへんはまだ聞かれてないと思いますので確認しておいてください。
根管治療後の臼歯のコンポジットレジン修復
根管治療をすると
- 歯質がなくなる(歯を削るため)
- 歯質がもろくなる(神経を取るため)
なので、根管修復したあとに直接コンポジットレジン修復していいの?
という疑問が生まれるわけです。
できたら直接コンポジットレジン修復はやったほうがいいですよね?
あまり歯質を削らないし。審美的にもきれいです。
しかし、コンポジットレジンが外れたら、もう一度歯質を削ります。
つまり、無駄に歯質を失うわけです。
そのための指標をガイドラインは決めてくれてます。
根管治療後に咬頭が残っている臼歯部咬合面(1級窩洞で4壁残存している場合)や
臼歯部隣接面(2級窩洞で3壁残存)は推奨する。
と記載されてます。
またもう一つおさえてほしいのは
根管治療後1週間あけてから、コンポジットレジン修復をしたほうがいいということです。
理由は
根管治療に用いる薬剤によって、コンポジットレジン修復の接着がしにくいからです。
国家試験予想問題
こちらからどうぞ